自分の遺産をアデリーペンギンの研究機関に託すことを思いついた85歳のおばあちゃんの旅を描くヘイゼル・プライアの小説『ペンギンにさよならをいう方法』の日本語版(圷香織 訳)が東京創元社より発売された。
世界16か国以上で翻訳刊行された小説『ペンギンにさよならをいう方法』の主人公は、御年85歳の気難しいおばあちゃんヴェロニカ・マクリーディ。スコットランドの大きな屋敷にひとり暮らし、お茶をしたり動物番組を見たりしながら、自分の遺産をどこへやろうかと考えている。動物番組が好きな彼女の目下の悩みは、自分の遺産を誰に譲り渡すかということ。
まだまだ死ぬには時間がありそうだけれど、身寄りのない自分がこのまま亡くなれば、遺産は望ましくない誰かの手に渡ってしまうかもしれない。ある日、南極でおこなわれている資金不足のアデリーペンギン研究を知った彼女は、遺産をゆずる相手としてペンギンがふさわしいかを見極めるべく、はるか南の大陸へと一世一代の旅に出る。
本作の著者であるヘイゼル・プライアはイギリス・オックスフォード生まれ。セント・アンドリューズ大学で英語と中世史を専攻した後、ダーティントン芸術大学で音楽を学び、アイリッシュハープ奏者として活動。2019年にハープ職人を主人公とした長編小説『Ellie and the Harp Maker』で作家デビューした。
『ペンギンにさよならをいう方法』は2020年に発表され、世界16か国以上で翻訳刊行。〈リチャード&ジュディ・ブッククラブの1冊〉〈BBCラジオ2ブッククラブの1冊〉に選出されたほか、Amazonレビュー数は2万件を超え、Kindle & オーディオブック部門でベストセラー1位を獲得した。続編として『Call of the Penguins』(2021年)、『Gone with The Penguins』(2024)も発表されており、こちらも気になるところ。









